February 28, 2010

冬学期のクラス

Term1の分に続いて、Term2のコースをいくつか。

Innovation and Competition
17人の少人数クラスで、日本人は自分ひとりっていうありがたい
準アウェー環境で自分の好きなテーマをのびのびやれた。

クリステンセンのイノベーション論は、どのMBAでもやってるちょっとした
新しい「古典」だと思ってたから、この少ない履修人数は意外だった。
個人的には、このロジックと、シナリオ・プランニングのコンセプトを
同時並行でやれたのが一番良かった。
シナリオ・プランニングは、昔シンクタンクにいた頃に先輩に勧められて本を
読んではいたものの、なかなか実践やブラッシュアップの機会がなかったし。

【使ったケース】
Kodak, Electric Car Industry, US Wine Industry, S MaL Bi, Nucor, HP, Toyota, Compaq




Organizational Capability
Term3にもクラスがあるケンのひとつめのクラス。
競争戦略はポーターのSPだけじぇねえぞ的な観点から、どんな
プラスアルファが必要なのか、丁寧に説いてくれる。
強面の風貌と違って内面はかなり繊細なケンは、パワポもすごく
準備してくるし、実務家でない学者として何を伝えるべきか、
っていうスタンスが凄くクリア。

【使ったケース】
Southwest Airlines, USX, Nordstrom, Ritz-Carlton, Toyota, Seven Eleven, Intel, GE, Delta Air Lines




Customer Behavior
個人的には、大学時代に一応まじめに学んだコミュニケーション学と
ビジネスの世界を一番つなげやすい分野、と思って気合を入れて臨んだ
クラスだったが、結構消化不良に終わっちまった。
消費者心理をつかみとって、それをマーケティングに活かしていくことを
考えるのが基本であったが、細かい方法論については紹介にとどまって、
実践にはひとつも踏み込まなかった。
その意味で、印象に残ったわけじゃないんだが、この先深めたいエリア。

【使ったケース】
Land Rover North America, Henkel, New Coke, Harley Davidson, Saxonville Sausage, Narumiya, Intelliseek, PSI India, HK Disneyland, Siebel Systems, Volkswagen




Corporate Governance
ガバナンスは、深かった。
良いのか悪いのか、答が無いケースがばかりだったものの、考えるって
意味では一番要求度が高かった。期待値が低かったのもあってか充実感が
高かったし、自分の仕事の状況に置き換えて考えることも多かった。

多国籍なクラスのメンバー構成を活用して、国ごとのガバナンスの違いを
順々にプレゼンしていったのも面白い試み。
日本チームとしてはJAL問題真っ只中で題材には事欠かなかったし。

【使ったケース】
Asahi Beer, General Dynamics, Kugelfisher, Monville, John Burke, J&J


Corporate Restructuring
リストラっていうと再建のイメージが先行するが、実は伝えてたのは
ファイナンス理論の基本的な適用方法だった。基本&実践重視で、
授業ごとに宿題が出る小学校的な雰囲気もあったものの、立場による
状況の見え方の違いだとか、肌感覚で教わった。
長く使える汎用的なツールをもらった感じ。

ただ、終盤、日本の会社更生法と事業再生法の違いを掘り下げてるトコとか、
あえて掘らずに国ごとの違いとかに触れても良かったかも。チャプター11とか。

No comments: